■ ニチユ15tDL(青森モデルKit)

この小さなディーゼルエンジンの入替機は、川西池田のヤードとは無関係だったかも知れませんが、何となく当時の雰囲気に似合っているので製作してみました。あるいは尼崎駅あたりで見かけたのかもしれません。
まあ似た形式はいくらでもありますから、普通のレイアウトの中では「黄色い入替機」ということで総称的な役割を与えればそれでよいと思います。(参考文献:「産業ロコ」ないねん出版,1999)

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非常にコンパクトなキットですが、細かなディテールまで過不足無く表現されていて、緻密な印象を受けます。組み上げる上で困難な点はほとんどありませんでした。実際、組み上げには1日しか要しませんでした。ただ一箇所、ラジエータキャップのパーツを飛ばして無くしてしまったのがトラブルといえばトラブルでした。困ったことに形状を良く確かめる前にピンセットから跳ねていってしまったため、似せて作ろうにも手がかりがなく悩んだのですが、結局エコーモデルのパーツで挽物の信号炎管を元にドリルレースで少し痩せさせたものを取り付けておきました。違和感はないようです。

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下回りやキャブ内部も充実した製品です。ロッドにはネオリューブを塗布してあります。

組み立てには手間取らなかったものの、面倒だったのは塗装です。写真に残されたいくつかのパターンから好みで黄色に白帯、前後の梁は逆Vのトラ模様という仕様を選択しました。ベースの黄色はグンゼ(アクリル)基本色の黄とオレンジを混合して、やや日通オレンジ寄りの色調を意識してみました。白帯とベースの黄色は、手すり・点検扉の留金がある関係からマスキングが難しいのですが、後から考えると下から順次マスキング(黄色を2度吹き付け)すれば楽だったかもしれません。私は帯部をマスキングしたのですが、幅が均一にならなかった部分が出来てしまいました。まあ、黄色に白なので遠目には目立たないのが救いですが。
それ以上に面倒なのがトラ模様で、開放テコの支え・エアホース・連結器台座・標識灯という突起物がありますからマスキングは頭の痛い作業です。何とかマスキングテープに切れ込みを入れ、その上から隙間を塞ぐテープ小片を貼って凌ぎました。平行・対称性を保つためにテープを図面上で切り出すのは言うまでもありませんが、その通り貼れるかどうかはまた別の課題です。パーツの段階でこれら端梁に塗りわけガイド線をカッターナイフで入れておけば良かったと思いついたのですが後の祭りです(ただし、これも変な線を付けると修復が大変なので一発勝負になりますが…)。
ともあれ、無事塗り分けも終わり、細部に色入れをして、少しウェザリングも施してみました。側面には「日本(通)通運」のように丸通マークを挟むロゴを入れたかったのですが、自分でインレタを起こさねばならないのでお預けです。丸通マークのみをグリーンマックスのNゲージ用シール(大きさが最適だったので)を貼って日通所有機に仕立ててみました。
(2000.製作, 2001.1.23記)

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1/80,16.5mmの苦手とするアングル…私は気にしませんが。
ちなみに写真に撮って初めて気が付きましたが、右から2番目の支えのところで開放テコがゆがんでしまっています。



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