■ ホビーモデル DD13三次型

これは比較的安価で充実した製品です。これを買い求めたときにはちょうどムサシノモデルから新製品が発売されていましたが、完成品のみということだったのでこちらを選択しました。エンジンルーム上部のディテールなどは控えめで、吊りフックなどはありませんが、数が多いために全体としてごつくなるきらいがありますので、この製品のように無い方が良い気がします。逆にラジエータファンのカバーや煙道カバー上部の造形は少し物足りないかなという気もします。とはいえ、こういう挽物やプレスでうまくデフォルメされた表現にも、鉄道模型の基本を学ぶ楽しさを感じます。
製品は三次型となっていますが、更に細かい分類法でいうところの15次(昭和41年度)型非重連・暖地型という想定です。

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上周りはほとんど素組みですが、唯一キャブまわりで水切りの追加と妻面隅柱横に小さな手すりの追加を行っています。
デッキ前端部、手すりとの間に実車では凸型の出っ張りがあるようですが、キットでは一直線となっています。デッキは網目板で継ぎ足すと目立ちますのでそのままとしました(作り直す手もありますが)。
前面手すりが端梁側面に接続する部分は、突き合わせてハンダ付けするだけでは弱くなりますので、穴を開けたベースとなる小片を介して付けます。これだけで格段に強度が増し、形態的にも実物に近くなります。端梁前面に付く部分は端梁の穴に差し入れるようになっていますが、ここも同じようにした方が細密感が増したかも知れません。
デッキのチェーンは市販のチェーンではどれも大きすぎます。省略するという手もありますが、試しに帯板を細かくひねって似せられないかと考えたのが下の写真です。塗装前は金色で光っているため何となくよさそうに見えたのですが、白く塗ってみるとやはりねじった帯板以外の何物にも見えませんね。

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床下は精一杯のディテーリングを施しました。エアータンクにはピノチオの排水コックと空気配管(放熱管を含む)を付けてあります。また、チリコシや燃料タンクのコック(ニワのSL用)なども追加しました。

例によってDLならではの試練の塗装ですが、朱色はマッハ、灰色はグンゼアクリルのニュートラルグレー、青、白などを調色したものです。手すり類は全て吹き付けで塗装しています。面倒ですが筆塗りに比べて仕上がりがすっきりします。
ナンバーは付属の切り抜き文字が面倒そうだったのでエンドウのメタリックインレタを使用したのですが、結局付着力が弱くて一つずつゴム系接着剤で貼ることになりました。
キャブインテリアも付属していることですし、運転士も乗せてみました。

駆動装置は未完成です。オリジナルではモータ軸のプーリーからベルトで台車に落としている部分をMPギア化できないかと試行錯誤していましたが、まだ完成には至っていません。また、オリジナルでは台車側面とエアタンク(裏半分は切り落しとなっています)との接触を防ぐために片側のエアタンクを床面から絶縁してあります。私の場合はパイピング追加に伴いエアタンクを両側とも床面にハンダ付けしたため絶縁することができず、エアタンク裏面に絶縁材を貼るしかなくなりました。もともとこの部分のために最小回転半径がかなり苦しいことになっていますので、走行性能を重視する場合は、エアタンクを台車に付けるほうが精神衛生上良いのではないでしょうか。

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(2000.11完, 2001.5.13記)



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