■ 信号梃扱所と便所

旧川西池田駅上りホームの待合室横にあった信号梃扱所と便所を判明している範囲で模型化したものです。

1

駅前広場から眺める
真中の梃扱所の前には木を1本と植え込みを追加予定です。便所までの小径には飛び石がありした。
駅舎の方は相変わらず進展していません。
手前の柵は少し高すぎたようです。

2

下りホームから眺める
この角度は写真では見当たらず、記憶のみに頼っていますので実際とは違うかも知れません。各建物の間は、どうかするとホームから外へ人が通り抜けてしまえる程の隙間が開きますが、どのように埋めたものやら…(雑草で埋まっていたとしても、それがホームにまで顔を出していた気がしないのです)。
右端、継電箱の後ろに桜の木を植える予定。また、ホームの色はまだ下塗りです。
機関車はKATOのDD51ですが、どうにもデッキ手摺が太いようです。

建物の材料は以下の通り、定番ともいえるもののみです。寸法については、空中写真などから大まかな所を割り出し、方眼紙を使用してモックアップ(壁のみ)を作成、それをベース上に置いて他の建築物(今回は駅舎とホーム屋根)や人形とサイズを比較して微調整の後、決定しました。

下見板用帯板は、方眼紙に貼った後、必要な大きさに切り出しています。

信号梃扱所
背面からの写真で見ると、幅がこの1.5倍程度に見えます。ただ、そうすると前面側に梃が10基以上も並ぶような幅となってしまいます。おそらく梃だけがあったのではないと推測するのですが、どうも周囲に馴染まないので幅を詰めました。詳細が分かって幅が必要となれば改造するつもりです。

梃本体は、LazyJackの製品を組み立てたものです。梃が可動になっており、台もロストワックス製の極めて精巧なものです。このため、床をくり抜く必要があります。
信号機の総数も分からず、梃は最低限の4基です。幅に余裕が出来てしまいますが、空けてあります。部分的に物置として使われていたかも知れません。 よく両脇の壁に明かり取りの窓が設けられていますが、この駅の場合は両側とも建物が建っていたということで壁としてしまいました。これも実際にどうだったかは不明です。

この窓枠はエコー製品ではなく、帯板(0.5x0.2mm)から作成しましたが、面倒かつ汚くなりやすいので、目立つ所にはやはり既製品を使用した方がよいという感想を持ちました。

3

信号梃扱所(ホーム側)

4

信号梃扱所(裏側)

便所
これも定番の駅周辺ストラクチャーです。真中に仕切りがあって駅外部側とホーム側の両方から入れるようになったタイプです。ホーム側には目隠し板を作っています(形は定かでないのですが、これがないと列車から中が見えてしまい変なので、一般的な形で付けてあります)。 記憶では改札口からホームに身を乗り出して左を見ると「便所」のホーロー看板が目に入った気がしますので、そのような位置に看板を付けてみました(カラープリンタで作成)。逆側は写真があるので、それに従いました。
台座を兼ねた床はプラ板で、光沢面を上にしてエナメル塗料を筆塗りすると湿った石材らしい感じになりました。これ以外は極薄のアクリル塗料ですが、あまり気合を入れず、ありきたりなウッドブラウン、ニュートラルグレー、黒あたりでそれらしく染めてあります。但し、窓枠は吹き付け(タン)、屋根は調色したものです。また、波板はパステルでウェザリングしてあります。

5

便所

7

その内部

旧駅舎が風情があって取り壊されて残念だと言っても、これだけはできれば遠慮したいものです。実際作ってみて眺めるにつけ昔のニオイが蘇って来ます。ただ、こんな小さな建物にも当時の水準での細かな心遣いがあったことに思い至ると、やはり無下にするわけにはいかないと思います。

(2001.10.1 完)



鉄道の町 川西(Home)   Copyright ©2000 by Toshio Morita All rights reserved.
写真の無断転載を禁じます.
ご意見・ご感想は、morita@sowa.comまでお気軽にどうぞ.